タイトルホルダー(ホースカードNo.058)
更新日:2022年4月4日
21年10月下旬、42年ぶりに阪神競馬場での開催となった菊花賞――。
最後まで先頭を譲らず、直線ではさらに後続を突き放し5馬身差と圧倒的な強さを見せたタイトルホルダー。その名の通りG1という輝かしいタイトルを獲得しました。
最後まで先頭を譲らず、直線ではさらに後続を突き放し5馬身差と圧倒的な強さを見せたタイトルホルダー。その名の通りG1という輝かしいタイトルを獲得しました。
<新ひだか町静内庁舎に飾られた懸垂幕>
ノルマンディーファーム福井活也さんは、タイトルホルダーの育成を担当。
菊花賞当日は、阪神競馬場まで応援に向かいました。
「出来ればハナを切ってほしいと思っていましたが、実際とても良いスタートでした。タイトルホルダーにとって一番大事なのは、『気分良く走る』事だと思っていたので。道中は折り合いもついており、良い展開だと馬主席から見ていました。1000〜1200mで息も入り、大分肢も溜まっている状態で3コーナーを迎えた時点で、『これは勝てるな!』と感じました。ただ、最後の直線に入ってからは、冷静にレースを見ることが出来ませんでした。」
ゴール後は、一緒に応援に行ったスタッフ皆でガッチリと握手を交わしたとのこと。
<21.06月 ノルマンディーファームにて>
「口取り写真撮影の際、勝った事は理解していたのですが、しばらく実感が湧かなかったのが正直な気持ちです…。」と、福井さんははにかみます。
「初期調教の段階ではスタミナタイプというよりは、どちらかというとパワータイプだと思っていました。他馬とは感触が違い、跨がった瞬間から『この馬は走る』と感じていました。坂路に向かうとグイグイいこうとするので、制御するのが大変だったのを今でも覚えています。今回の勝利は、心肺機能が非常に高いことが勝因の一つだと思います。」
<21.07月 ノルマンディーファームにて>「タイトルホルダーらしい競馬が出来れば、有馬記念も勝てると思っています。観る人を魅了し、競馬ファンを喜ばせるような走りをこれからも見せてくれたら嬉しいですね。」と、控えめながらも馬に対する熱い思いを語って下さいました。
<21.09月 勝利を喜ぶ福井さん>
岡田スタッド代表岡田牧雄氏が「このレースは勝てる!」と確信したのは、スタート直後でした。
「今回はとにかくハナを切るように指示をしていました。前回のセントライト記念では、馬群に包まれて外からも被せられて苦しい競馬だったので…。結果的にあの負けが、今回の勝利に繋がったと思います。横山武史ジョッキーからは、“前回のような競馬を絶対にしない!”と気迫を感じました。素晴らしい騎乗を見せてくれて、嬉しかったです。」と、レースを振り返ります。
<21.06月 ノルマンディーファームにて>「今回はとにかくハナを切るように指示をしていました。前回のセントライト記念では、馬群に包まれて外からも被せられて苦しい競馬だったので…。結果的にあの負けが、今回の勝利に繋がったと思います。横山武史ジョッキーからは、“前回のような競馬を絶対にしない!”と気迫を感じました。素晴らしい騎乗を見せてくれて、嬉しかったです。」と、レースを振り返ります。
「タイトルホルダーは、まだ力んで走っている様に見えますし、少し真面目過ぎるところがある馬ですね…。長距離レースに出走する馬の走りは、ゆったりフワフワ走るのがよいと思っています。デビュー当初から、ゆっくりじっくり成長させたいと考えていました。タフな馬ではありますが、まだ子どもですし幼児体型です。馬体から水っぽさがとれ、競走馬として完成したカラダになるのは4歳からですね。ノルマンディーファームでの育成時、坂路での追い切り後に他馬は全身を使ってガフガフ息をしているのに、タイトルホルダーはケロっとしていたのを覚えています。」
<21.07月 ノルマンディーファームにて>「デビュー前に、ビッグレッドファーム、コスモヴューファーム、岡田スタッドの育成馬6頭立てで坂路を競ったことがありました。結果は1着とはいきませんでしたが、初めての慣れない場所にも関わらずよく走ったと思いました。自信がないと他の場所には持っていきませんし、この頃から心肺機能がズバ抜けている馬でした。」
育成時のタイトルホルダーを思い出し、目を細める岡田代表が印象的でした。
<21.10月 メーヴェと岡田牧雄代表>
姉弟対決が実現することになりそうな有馬記念。
「母メーヴェは、シャーリーハイツとモンジューのダービー馬両方の血が入っているスタミナ血統です。現役時は2600mを勝利していますし、タイトルホルダーの半姉メロディーレーンは、350kgぐらいしかない馬体重ですが、菊花賞5着と根性を見せてくれました。
産駒は現在2頭のみですが、今後も無事に受胎して産駒が誕生することを願うばかりです。」
<20.09月 メロディーレーンと岡田牧雄代表>
「有馬記念は3000mと同じくらいタフなコースですが、この馬には合っていると思っていますし、よい競馬をすると信じています。メンツ的にもかなり面白い競馬になる予感がします。今回は横山和生ジョッキーで望むことになりますが、自分のペースを守って無事に走ってほしいですね。そして、タイトルホルダーにとって、来年の春は“勝負の年”だと思っています。今後は、天皇賞・春や宝塚記念を視野に入れていきたいです。これから今以上にレースで活躍し、いずれはドゥラメンテの後継種牡馬になってほしいですね。」<20.09月 メロディーレーンと岡田牧雄代表>
インタビュー時に「勝つと信じていた」と何度か繰り返していた、岡田代表。
以前も「自分の馬を信じる為に、馬について学ぶことが必要。そうしないと、馬に対しても失礼です。」と、話していました。
「信じる」ことが更なる思考と行動を生み出し、ホースマンとしての自信に繋がっていく気がしてなりません。
<21.07月 タイトルホルダーとひだかうまキッズ探検隊>
姉弟対決が実現することになりそうな有馬記念。
2021年を締めくくるグランプリレースは、見応えのあるレースになりそうです。
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